目次

実装図

はじめに

シルク

書き方

基本

レイヤー

GND

配置

コマンド

固定

自動配線

捨て基板

手順

  1. 捨て基板外形を描く。Vカットする場合は、最低基板サイズがあるので注意。
  2. 捨て基板外形の端から5mmずつのところに、4mmのドリル穴を開ける。Vカット時の固定用。
  3. 基板外形の一番外側の辺にVカットラインを引く。
  4. 穴加工する部分を作る。
    • 上記手順のままでもくり抜きはされるが、微妙にRが残ってしまう
    • millingでスロットを作る方法と、Dimensionでくり抜く方法がある
      • millingでスロットを作る
        • くり抜くと、基板の端材が飛ぶこともある(基板製造側で良しなにやってくれる可能性もあるが)ので、こちらがいいかも。外形寸法がずれる可能性はあるが。
          • millingレイヤーで幅1の線で描き、MiterコマンドでRをつけると綺麗に描ける
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      • Dimensionでくり抜く方法
        • 捨て基板部分に余分にエンドミルの逃がし部分を作る方法。外形幅+2mmくらい。
        • 直線部分については、外形線を延長し、切り出し部分を描く
        • 基板上にRをつける部分については、刃物が通り過ぎ切ってくれるように描く
        • DimensionレイヤーでVカットラインも切り出しもやる時の注意
          • 囲んでも抜かれないことがある
            • このときは、Vカットラインを、一度別のレイヤー等(VScoreとか)に逃がして、Dimensionレイヤーで囲んでみるとよい
          • 基板となる部分の見え方?が変になることがある。基板部分がグレーで抜く部分が黒く表示されるなど。製造上は問題ない。
  5. CAMで確認する
    • Legacyからダブルクリックで外形やmillingレイヤーをエントリーしたあと、Vカットラインやmillingが出てなければ、レイヤーをダブルクリックで追加

面付け

DRC(デザインルールチェック)

ガーバーデータ出力

エラー

ULP

設計フロー

  1. 平面図や三面図上で大まかな配置を検討
  2. ratsnestをもとにパーツ配置(電源を考慮、unroutedが短くなることを考慮)
  3. 高さチェック(高さがシビアなら)
  4. 配置調整
  5. route, polygon
  6. DRC DRCパラメータは製造場所に合わせておく。例)#attach(bocco.dru:1073919281)
  7. net整合性確認
    1. 恐らく以下3つのANDでOKのはず。
    2. schとbrdそれぞれからnetlistを生成し、差異がないことを確認 File → export → netlist。これでどの足にもついていない浮きパターンによる短絡以外は確認できる。
    3. Unroutedが無いことを確認(後述)。schにあり、brdにない、引き忘れがないことを確認できる。
  8. DRCでoverlapがないことを確認。浮きパターンによる短絡を検知できる。
    1. シルク記入
    2. まずsmashとmoveで部品ごとにtNames, bNames層の部品名の位置を調節。レジスト開口とかぶらないように。
  9. レジスト開口とのクリアランスチェック:tStop, bStopを表示した状態でDRC。
    1. 危ないところがないか目視確認。銅箔は一層ずつONにして個々に+銅箔全層をONにして+unroutedが無いことを確認。
  10. unroutedはlength.ulpやstatistic-brd.ulpで確認可能。
  11. (気になるなら念のため)全パーツ寸法が間違っていないか確認
  12. 画像認識マークをつける(必要なら)
  13. 面付け、ミシン目作成(必要なら)
  14. . brdファイルのみ別名でコピーを作成し、開く。schがないという警告が出る。
    1. コピーしたい層すべてを表示
    2. group all; cut (> 0 0) でクリップボードにコピー、pasteで貼り付け
    3. Vカットを入れるには:Dimension層に0.2mm幅の線を端から端まで入れると(P板やJETPCBは)Vカットとみなしてくれます
      1. 心配なら VScore層に描画後、gerberで.vscなどの拡張子で出力、READMEに.vscはv-scoreですと書けばまず大丈夫でしょう。
    4. ミシン目を入れるには:Milling層に2mm幅の線でルーターカットを書き込み、0.6などのドリルを連ねてミシン目を作成。
      1. Milling層は、gerberで.milなどの拡張子で出力、READMEに.milは直径2mmのミルのセンターラインですと書いてください。
  15. 寸法記入(Measuring層)→基板発注時に少なくとも外寸は必要なので。
  16. ガーバー出力
    1. 好きな.camファイルを使ってガーバーを出力 例)#attach(boccov2_01.cam:1073919280)
    2. gerbvなどのビューワで最終確認
      1. ドリルと銅箔の位置関係(スルーホール)が正しいか
      2. シルクがレジスト開口に被ってないか(かぶっている場合は製造業者に「シルクをレジスト開口でカット」を明示するほうが無難)
      3. パッド/ランドのレジスト開口と他の信号線が近接しすぎていないこと
      4. 必要なパッドにメタルマスク開口があること
      5. 不要な部分にメタルマスク開口がないこと
    3. READMEファイルにファイル名とファイルの内容を記述 例)#attach(README.txt:1073919279)
  17. 基板発注
  18. 実装屋さんにパターン図および実装資料を提出
    1. パーツリスト: bom.ulpを走らせて、valueでグループすると員数なども数えてくれます。csvファイルが“;”区切りなので、適宜“,”に置換してからexcelで編集するとgood。カラムを追加(実装の有無、支給の有無、必要数、支給数)。
    2. マウンタ情報: mountsmd.ulpを走らせると出力される。mnt, mnb
    3. シルク図: tPlaceとDimensionをONにしてprint pdf。bPlaceとDimensionをONにしてprint mirrorチェックしてpdf。
    4. メタルマスクガーバー: cam processing時にtCream, bCreamを出力するようにしとけばOK。
    5. 外形ガーバー: out
    6. シルクガーバー: plc, pls

小技

主にやたら入り組んだ部品のパターンを作るときの座標入力を手動ではなく一括でやると便利という話。
座標入力が (x y) というコマンドで行えるのと、パッドの寸法を w x h というコマンドで行えるのを利用して、
エクセルなどの上でパッドサイズと座標を一覧化し、concatenateで整形してコマンド欄に貼り付けるとコピペ一回でパッド作成が終わって便利

レビューのポイント

すべての部品が定格内で動く

絶対最大定格は壊れはじめる限界なので、これで設計してはいけません。 想定されるすべてのユースケース(たとえば電源なら、充電中、電池が満充電、電池が放電終止、など含め)で動作範囲を満足するように設計しましょう。

など

レビューポイント

Cのパッケージサイズが小さすぎないか

Cは小さいと耐圧が下がります。かかる電圧の2倍以上の耐圧をとっておくべきとされています。
パッケージ、耐圧、容量、温度特性、入手性の全条件を満たす製品が存在することを必ず確認しましょう。

Rはのパッケージサイズが小さすぎないか

Rは小さいと許容電力が下がります。
特に以下は注意:

レジスト開口とパターンのクリアランス

レジストと銅箔がずれると開口から他の信号が覗いてしまって、最悪短絡する。
0.2mm程度は開いているといい。

パスコンを通ってからICに供給する

ICで出たノイズはパスコンを関門にして外(他のデバイスと共有しているベタGNDや電源ライン)に出さないようにします。

DCDC回路の設計

周辺部品の選定と、レイアウトについて細かく指示があるので、必ず仕様書を守るように。
レイアウト例が載っている場合はそれに則っておくと無難。 周辺部品についても選定例が載っている場合はそれに則っておくと無難。
DCDCのキャパシタは温度特性を明記したほうがいい。X5Rなど。

高速信号

クリスタルは短く配線
USB1.1、SPIなど10MHz前後以上の信号は反射を気にする
USB2.0、RAM、などは等長配線やテーパーが必要で、eagleのキャパオーバー。

電源が弱い

GND内やVCC内で電位が異なる場所ができてしまうと、アナログノイズや通信不良などいろいろ問題がおきます。
配線が細いと抵抗値が大きくなって電流の増減がそのまま電位の上下に変換されるので、電源ノイズが大きくなります。